白砂糖はなぜ体に悪いの?てんさい糖や黒糖の特徴も解説
「白砂糖は体に悪い」と言われるようになり、料理やお菓子作りにはてんさい糖などを使う人が増えてきました。
ただ、なぜ白砂糖が体に悪いのか、理由まで知っている人は少ないのではないでしょうか。
今回は白砂糖の製造工程や、摂取することで体にどのような影響があるのか、詳しく解説します。
また、代わりに使用されることが多い「てんさい糖」や「黒糖」の特徴なども説明していますので、砂糖を選ぶときに役立ててみてください。
白砂糖について
白砂糖は、上白糖とも呼ばれていて、ミネラルなどが含まれていない「分蜜糖」に分類されます。
分蜜糖とは、サトウキビの搾り汁をろ過して煮詰め、それを遠心分離機を使って結晶のみ取り出したものです。
製造過程で、ビタミンやミネラルがほとんど除去されています。
【砂糖の分類】
【白砂糖の製造工程】
白砂糖は、以下の工程で、サトウキビから不純物を取り除くことで作られています。
不純物を取り除いて精製する理由は大きく2つあります。
1. 長期保存が可能になる
白砂糖の製造過程で不純物を取り除くことで、菌のエサとなりやすい水分もなくなり、カビが発生しにくくなります。
そのため、精製されていないてんさい糖や黒糖などと比較すると、保存できる期間が長くなります。
2. 食品の見た目や味などに一定に保つ
精製することによって、無色透明で水に溶けやすくなるため、加工食品やお菓子などに使用しても、食品の見た目に影響しにくいと言われています。
また、長期間味や香りの変化もしにくいため、味や質感も保ちやすくなります。
この2つの理由から白砂糖は精製されていますが、
上記の図②〜⑤の不純物を取り除くなどの工程で、本来サトウキビが持つビタミンやミネラルはほとんど失われてしまいます。
そのため、白砂糖には栄養が含まれず、体内ではエネルギー源に限って利用されます。
白砂糖が体に及ぼす影響
白砂糖は多く消費されるために回転率が早く、大量輸入・大量仕入れができるため安く販売することができます。
そのため、日本国内で消費される砂糖の約半分を占めており、日本の家庭では最も一般的に使われている砂糖です。
しかし、ミネラルもビタミンも失われた白砂糖には、下記のような悪影響があります。
1. 血糖値の乱高下による体への負担
白砂糖を摂取すると、速やかに消化吸収されるので、血糖値が急激に上昇します。
体内で血糖値が急激に上昇すると、血糖値を下げるために膵臓からインスリンが分泌されます。
「血糖値が急上昇→インスリンを分泌」という流れを長期間繰り返すことで、
インスリンを分泌している膵臓が疲弊してしまい、糖尿病を発生する原因になります。
また、血糖値の乱高下を繰り返していると、徐々にコントロールができなくなり「低血糖」を起こしやすくなります。
低血糖とは、インスリンの過剰な働きによって、血糖値が正常よりも下がりすぎることです。
低血糖になると、体がエネルギー不足になり、イライラや不安・不眠など精神的な症状も出るため、注意が必要です。
2. 骨を弱くする
白砂糖を体内でエネルギーに変換する時に、ビタミンB群やカルシウムが必要になります。
日常的に白砂糖を摂取すると、体内のビタミンB群やカルシウムが不足するので、体は必要な栄養を補うために、骨を削ってカルシウムを血中に流すようになります。
その結果、骨がもろくなり骨折しやすくなったり、関節痛を引き起こすなど体に悪影響が出てしまうのです。
3. 虫歯になりやすい
白砂糖を摂取すると、口腔内が酸性になります。
口腔内が酸性になると歯が溶けやすくなるため、虫歯になるリスクが上がります。
ダラダラと甘いものを食べて、口腔内が長い時間、酸性の状態にならないように気をつけましょう。
知っておきたい!てんさい糖・黒糖の特徴
白砂糖を避けたい場合は、身近で手に入りやすいてんさい糖・黒糖を利用してみるのもおすすめです。
ここからは「てんさい糖」と「黒糖」の特徴を、白砂糖との比較も交えて解説します。
てんさい糖
てんさい糖とは、主に北海道で栽培されている「てん菜」という作物を原料につくられた砂糖のことです。
【てんさい糖の製造工程】
てんさい糖は、まろやかな甘さがありコクもあるので、白砂糖の代用として普段の料理やお菓子作りに比較的使いやすい砂糖です。
てんさい糖の特徴は主に3つ挙げられます。
- 天然のオリゴ糖が含まれている
- ミネラルが含まれている(黒糖と比較すると微量)
- 摂取したときの血糖値の上昇がゆるやか
製造工程で、てん菜を煮詰めて濃縮された糖蜜を乾燥させて作られるので、
善玉菌のエサとなるオリゴ糖やミネラルなどの栄養が含まれている点が、白砂糖との大きな違いです。
黒糖
黒糖は、サトウキビの絞り汁から不純物を取り除き、煮詰めて濃縮してつくられた砂糖です。
【黒糖の製造工程】
てんさい糖と比較しても、加工の工程が少なく、ビタミンやミネラルが豊富に含まれます。
また、黒糖には抗酸化成分のポリフェノールも含まれていることから、最近の研究では黒糖にがんの予防効果があることがわかってきました。
黒糖の特徴は主に3つ挙げられます。
- 加工の過程が少なく、ビタミンやミネラルが非常に豊富
- 抗酸化成分が含まれている
- ビタミンB群が含まれている
黒糖はビタミンやミネラル以外にも美肌効果のあるビタミンB群も含まれていることから、美容・健康効果が高い砂糖だと言えるでしょう。
黒糖は摂取しても血糖値の上昇がゆるやかなため腹持ちが良く、間食にもおすすめです。
砂糖とうまく付き合っていこう!
今回は白砂糖はなぜ体に悪いと言われているのか、てんさい糖や黒糖との比較を交えて解説しました。
白砂糖には、体に悪影響を与える要因が多く含まれていますが、てんさい糖や黒糖は、ミネラルなどの栄養が含まれていて、血糖値の上昇もゆるやかです。
特に黒糖は、ビタミンB群やポリフェノールも含まれているので、日常使いにおすすめです。
健康のためにも、白砂糖の摂取量をできるだけ減らし、毎日の料理にはてんさい糖や黒糖を積極的に活用してみると良いでしょう。
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